軒天の塗装剥がれの原因とは?補修方法や対策はどうする?

普段ご自宅であっても、軒天について考える機会は少ないのではないでしょうか。
しかし、軒天も大切なご自宅の一部です。

この機会に軒天の塗装について考えてみませんか。
この記事では軒天の塗装剥がれの原因や補修方法をメインに触れていきます。
お手入れのきっかけになれば幸いです。

 

軒天とはどの部位のこと?なぜ必要なの?

この記事では軒天、と読んでいますが
いわゆる「軒裏天井」、「軒天ボード」のことを指しています。

軒天については天と裏の2つの呼び名がありますが
外壁から突出した屋根部分を上から見るか、下から見るかの違いです。

実質同じですのでこの記事では軒天、の呼び方で統一しています。

外壁や屋根とは異なり、直射日光や雨風が直接当たる場所ではないので
軒天の劣化のスピードは外壁よりも遅いと言えるでしょう。

ではどうして外壁から飛び出すような形で軒天は設計されているのでしょうか。

軒天の役割とは、屋根に通気性を持たせるために必要な設計です。
また、軒天があることで直射日光が外壁に差し込みにくくなります。

流れてくる雨水に対してもルートを作る効果があるので
外壁にポタポタと流れ落ちることを防げるのです。

加えて、火事の際に延焼を防ぐという効果もあります。
防災技術に乏しかった古い時代には、延焼を防ぐ家の設計が必ず必要だったのです。

このように非常に高い合理性があるため、日本の古い家屋は元来軒天が設計されてきました。
美観のためだけに軒天が作られるわけではないのです。

しかし、近年は軒天のない家も増加しています。
スタイリッシュで無駄のない家のフォルムですが
外壁の経年劣化は早まる可能性があるので注意しましょう。

では、軒天の劣化はいったいどのように起きるのでしょうか。

 

軒天の劣化の原因とは?

古くから日本の家屋を守ってきた軒天ですが
どのような原因で劣化が起きるのでしょうか。

主な原因について触れていきましょう。

 

屋根の劣化による影響

軒天の劣化の理由の1つには、屋根の劣化が影響している点が挙げられます。
屋根が築年数の経過などを理由に劣化していると
屋根に降り注いだ雨水が軒天へ侵入してしまうのです。

この場合放置は厳禁で、早めに屋根の軒天のリフォームを検討することがおすすめです。
雨水が屋根からも侵入し、屋内に雨漏りを発生させる可能性があります。

雨漏りが拡大してしまうと屋根やその内側にまで
大幅にリフォームを行う必要があるので注意が必要です。

 

雨どいの詰まりや劣化による影響

ご家庭には雨水を排出させるための雨どいはありますか。
この雨どいも、軒天を傷ませる原因です。

雨どいは枯葉や土埃などを蓄積しやすく、雨水があふれ出てしまうことがあります。
すると、軒天に雨水が侵入して屋根裏部分にあたるところが剥げやすくなるのです。

台風や雪どけの後には雨どいに汚れが詰まっていないかチェックしましょう。

 

経年劣化による影響

軒天の裏天井にあたる部分は本来紫外線には当たらず
雨風も直接注ぎ込むことはまれです。

しかし、そんな場所であっても経年劣化は生じます。
建築後約10年程度を目安に一度チェックをしてみると、塗装の剥げがあります。

これは致し方ない現象の1つで、塗装の寿命による劣化です。
塗装の剥がれが大きい場合には早めの塗り直しなどのメンテナンスを視野に入れましょう。

 

こんな症状を見つけたら?軒天の劣化サインはここ!

軒天の劣化の原因について解説しましたが
具体的にはどんな症状を見つけたら劣化とわかるのでしょうか。

よくある軒天の劣化症状について紹介します。

 

塗装の剥がれ

代表的な軒天の劣化症状の1つ目は、やはり塗装の剥がれです。
塗装がめくれている、触れると粉が吹いているような状態は劣化のサインといえます。

また、軒天を構成する木板が剥がれている場合は劣化が大幅に進行しているサインです。
特に古い家屋の場合、木板がある日突然剥がれて落下する可能性があります。
朽ちて落下する前に早めのリフォームが大切です。

 

雨染みが広がっている

軒天はその構造から本来は雨水を外へ撥ねさせるような効果がありますが
屋根や雨どいの影響で軒天に浸水が始まっていると雨染みが広がっていることがあります。

拡大をすると建物も浸水してしまう可能性が高いので
この症状も早めに見つけたらリフォームのサインです。

 

穴が開いている

古い日本家屋などを中心によく見られるのは穴が開いている軒天です。
この症状はすでに木板なども落下し、補修を早急に行うべき症状です。

放置しておくとハクビシンなどの害獣が侵入することも多く
スズメバチが巣を作る事案も見受けられます。

このような症状を見つけたら、早急に軒天のリフォームを開始しましょう。
まずは塗装の剥がれの段階でメンテナンスを行うことで
木板の落下や穴ができてしまう症状を防ぐことができます。

 

劣化に気づいたら軒天を塗装しなおそう!

紹介の通り、軒天の劣化症状に気づいたら早めにリフォームを行うことがおすすめです。
初期の劣化の段階でリフォームを行うことで、費用も安く抑えられ工期も短期で終わります。

軒天の劣化が見つかった場合には、外壁塗装のメンテナンスも一緒に行うことがおすすめです。
外壁塗装の寿命は約10年以上とされることが多いですが
軒天が劣化している場合には外壁も劣化していることがあります。

一度のリフォームの方が相対的なリフォームコストを下げられることもあります。
軒天の下地調査の際には外壁の洗浄や屋根の点検も併せて行い
修繕すべきポイントを抽出することがおすすめです。

 

軒天の修理は誰に相談できる?

軒天の劣化に気づいたら、誰に相談を行うと良いでしょうか。

新築後のメンテナンスで軒天の劣化を見つけた場合には
施工時の業者にそのまま依頼をすることも1つの方法です。

しかし、費用について気になる場合には
その他の外壁塗装業者などに見積もりを依頼して費用を比較する方法もあります。

軒天の張り替えが必要な場合には塗装のみより費用は高くなるので
相見積もりを行うことがおすすめです。

また、軒天のリフォームが必要な場合には施工実績の多い業者を選ぶことが大切です。
塗料選びから丁寧な施工まで、安心感のある業者を選びましょう。

 

まとめ

この記事では軒天の剥がれやその原因などを中心に解説しました。

軒天の修理や外壁塗装の修理は、信用できる外壁塗装業者へのご依頼がおすすめです。
多くの優良業者は見積もりを無料で実施しているので、まずはご相談ください。

劣化は放置をせずに早めのリフォームを行うことが大切です。
建物全体の寿命を延ばすことにつながります。