塗装に防水の効果はある?建物を長持ちさせる塗装とは

建物に欠かせない塗装は、美観を保つだけでなく、防水機能や耐久性を向上させるためにも行われています。外壁塗装用の塗料は機能性が高く、長持ちするように開発されています。

この記事では建物を長持ちさせるための防水塗装について、詳しく解説します。

 

塗装に防水の効果はある?

一般的な戸建住宅の多くには、外壁塗装が実施されています。外壁に使用されている外壁材には塗装が必要ではないものもありますが、サイディングなどの多くの建材には外壁塗装が必要です。

外壁材の本体は雨風や紫外線に耐えられるような素材として開発されているものの、次第に劣化が目立つようになります。そこで、外壁材の耐久性を高めるために、専用の塗料を使って塗装を行っています。

塗料には防水効果があり、外壁材本体を保護できます。

 

屋根や外壁に塗装が欠かせない理由

外壁材本体には経年劣化が起きますが、どうして塗装で外壁材本体をカバーする必要があるのでしょうか。結論から言うと、雨漏りを防ぐ必要があるためです。

一般的に雨漏りとは、屋根から発生するイメージがありますが、実は外壁からも雨漏りは発生してしまいます。外壁材に雨水が侵入してしまうと、そこから内装部分への雨漏りが進行してしまうのです。

塗装を行うと塗膜という薄い膜を外壁材の上に施せます。塗膜はコーティングの効果があり、建物の外壁に水分が浸透するのを防ぎます。日本の多くの住まいは木造建築のため、雨漏りが進行すると木材が腐ってしまう可能性があるため注意が必要です。

 

建物を長持ちさせる塗装方法とは?

建物を長持ちさせるためには、適切な塗料と塗装が必要です。では、建物を長持ちさせる外壁塗装とは、いったいどのように行うものでしょうか。

この章では塗料選びや長持ちをさせる塗装方法を紹介します。

 

塗料の選択

外壁塗装を実施する際には、外壁材本体に適した塗料を選ぶ必要があります。屋根工事の場合も同様です。現在多くの日本の外壁塗装にはシリコン塗料が使われています。

シリコン塗料は耐用年数と費用のバランスに優れており、さまざまなハウジングメーカーが導入しています。ランニングコストも高すぎないため、将来的な再塗装にも適しています。

一方で、耐用年数は短いものの、塗料の費用が安いアクリル塗料も外壁塗装に活用されることがあります。

シリコン塗料と比較すると早期に補修が必要となることが多いため、現在使用頻度は低下していますが、割安で定期的に塗り直しをしたいという場合には適している塗料です。

このように、塗料にはさまざまな種類があります。

ランニングコストや耐用年数を念頭に置き、塗料選びをじっくりと行うことがおすすめです。新築時には内装を中心に決めることが多いため、外壁塗装の塗料選びはついついおまかせになりがちですが、将来的な再塗装も見据えると慎重に選ぶ必要性がわかるでしょう。

塗料の種類は多岐にわたっているため、専門家に相談しながら選ぶことがおすすめです。

 

塗装の工程も重要

建物を長持ちさせるためには、塗装時の工程にも注意する必要があります。塗装の前には、建物の表面を適切に清掃することが大切です。外壁塗装を塗り直す際には必ず高圧洗浄が行われています。

まずは表面の汚れを取り除き、剥離した塗膜などをきちんと落とし、下地の準備を行います。塗装はいきなり行うのではなく、下地を行ってから塗料を塗る工程を経ます。

また、塗装後の定期的なメンテナンスも重要です。塗料の劣化や剥がれが見つかった場合は、早めに修復することが必要になります。定期的な塗装やメンテナンスによって、建物を長持ちさせることができます。

 

防水塗装とは具体的にどのような施工を行っているの?

防水効果のある塗装工事とは、具体的にどのような作業なのでしょうか。防水塗装は塗料にもさまざまな種類があり、工事内容も1つではありません。

この章では雨漏り対策にも抜群の効果がある防水塗装について詳しく解説します。

 

ウレタン防水とは

防水塗装のなかで知られている工事は「ウレタン防水」と呼ばれる工事です。ウレタン防水は厚みのある塗料で施工を行うことで、防水をしたい箇所に膜を設ける工事です。

ムラなく美しい仕上げが必要となるため、丁寧な塗りの作業が必要となります。

 

FRP防水とは

ベランダなどに行われているFRP防水工事も有名な方法の1つです。繊維強化プラスチックを使った施工のため、耐候性に非常に優れているという特徴があります。

木造住宅の場合、ベランダの塗装が弱いと、すぐに雨漏りが発生する可能性があります。そこで、耐久性の高い繊維強化プラスチックを使った塗装を行っているのです。

プライマーという素材を使って念入りに下地処理を行っています。

 

防水塗料はDIYできる?

防水塗料は塗装の工程が難しく、複雑な作業を要します。防水塗料そのものは市販されているものの、自宅に適した塗料を選択して自身で施工をすることは難解です。

もちろん、現場経験がある場合は可能ですが、塗りムラが起きてしまったり雨漏りの発生を見逃したりする可能性も否定できません。防水にミスがあると、建物に大きな影響を与えるおそれがあります。

適切な方法で塗装を行うためにも、防水塗料を使った施工はプロに依頼するようにしましょう。また、新築後から10年以上経過している場合は防水塗装の効果が弱まっている可能性があります。

メンテナンスを依頼し、塗膜のチェックやひび割れから雨漏りが発生していないかチェックしてもらうようにしましょう。費用がネックとなる場合、複数の塗装業者に見積もりを依頼し、適切な費用を見極めたうえで依頼することがおすすめです。

 

ベランダや屋根は防水塗装の強化がオススメ

外壁からも雨漏りは発生しますが、特に防水塗装がおすすめなのはベランダや屋根です。ベランダは雨水が滞留しやすく、雨漏りを起こしやすい場所です。

適切に防水塗装を行い、建物にダメージが起きないように注意しましょう。

 

まとめ

本記事では、建物を長持ちさせるための防水塗装について解説しました。塗料の種類や塗り方によって効果が異なるため、外壁や屋根への塗装や防水については、詳しい専門家に相談することが大切です。

また、建物を長持ちさせるためには、適切な塗料と塗り方を選ぶだけでなく、定期的なメンテナンスも必要です。