塗装の耐用年数はどの程度?劣化の目安や再塗装へのアドバイス

外壁塗装には専用の塗料が使われています。塗料には「耐用年数」があることはご存じでしょうか。

外壁塗装の耐用年数は、住まいの外観の寿命を大きく左右するものであり、しっかりと把握しておく必要があります。そこで、この記事では外壁塗装の耐用年数について詳しく解説します。

 

外壁塗装の耐用年数とは

一般的な戸建住宅の場合、多くの家に外壁塗装が施工されています。

外壁塗装とは外壁材の上から塗料を使って施工する工事です。なかには塗料を使わなくても良い住まいもありますが、現在日本の多くの住まいには外壁塗装が施工されています。(屋根も同様です)

外壁塗装の寿命を意味する耐用年数は約10年程度といわれています。無機系塗料のように20年に迫る耐用年数のものもありますが、多く使用されている塗料を総合的に判断すると、約10年程度が耐用年数の目安となります。

 

外壁塗装別の耐用年数の目安

では、外壁塗装に使われている塗料別の耐用年数とは、いったいどのようなものでしょうか。

多く使われているウレタン系塗料で約6年~10年程度、人気が高いシリコン系塗料で約10年前後、長持ちの塗料として人気が高まっているフッ素系塗料で約10年~20年程度などとおわれています。

しかし、ウレタン系塗料といっても、メーカーによって耐用年数は異なっています。また、外壁塗装は外壁の立地状態にも劣化のしやすさが左右されるため、注意が必要です。

 

外壁塗装の耐用年数を知る際の注意点

外壁塗装の耐用年数を知るためには、自宅に使われている塗料の耐用年数を把握しておくことが必要です。しかし、外壁塗装だけに注意を向けることは危険です。

なぜなら、外壁塗装と同時に、「コーキング(シーリング)」も意識しておく必要があるためです。コーキングは外壁材同士をつなぐ樹脂材の役割がありますが、樹脂部分は紫外線の影響を大いに受けるため、経年劣化しやすいものです。

劣化の目安は約8年程度とされており、塗料よりも早く劣化するケースもあります。コーキング部分が劣化すると、外壁材同士の間に隙間が生まれてしまい、穴が開いているような状態に陥ります。

この状態は雨漏りを誘引しやすい状態のため、早期に改善することが必要です。コーキングの補修は業者に依頼をしなくても、自身でできます。しかし、2階以上の部分を補修しようとすると非常危険です。

ぜひ、定期的にメンテナンスを受け、業者による補修を検討してください。

 

外壁塗装の耐用年数を超えてしまったら、どのようなトラブルが起きる?

外壁塗装の塗料は約10年前後を目安に劣化が進行しますが、住まい全体の再塗装工事を行おうとすると、数十万以上の費用が発生します。すると、家計への負担となってしまうため、正直「しばらく放置したい」と感じる人は多いでしょう。

では、もしも外壁塗装の耐用年数を超えた状態で放置していたら、どのようなトラブルが起きるでしょうか。この章では塗装の劣化を放置する危険性について詳しく解説します。

 

放置は住まいの大きなダメージへつながる

外壁塗装の劣化を放置してしまうと、住まい全体への大きなダメージとなってしまいます。外壁塗装の劣化を放置しておくと、ただ退色するのではなく、塗膜と呼ばれる塗料の膜が乾燥し、剥がれ落ちてしまうため、外壁材を保護できなくなります。

すると、雨水が浸透して雨漏りを引き起こしてしまうのです。外壁塗装は美観を整えるだけではなく、防水性の向上にも役立っているため、劣化した場合にはすみやかに再塗装による外壁リフォームを検討しましょう。

また、大規模な雨漏りは起きていなくても、剥がれが大きくなると落下が発生し、怪我の原因となることも考えられます。特にモルタルは剥がれると大きな塊となってしまうことも多いため、注意が必要です。

 

劣化を小さく抑えるためにできることとは

外壁塗装の劣化は早期に補修をすることで、大規模なリフォームを避けられます。外壁塗装の劣化は、放置したままにすると外壁材本体にも大きなダメージが蓄積されるため、塗装工事だけではリカバリーができない可能性が高まるのです。

すると外壁材本体を交換する、もしくは上から貼り直しをする工事を行う必要があります。塗装工事よりいずれも高額となるため、塗装の劣化段階で早期のリフォームを実施しましょう。

外壁塗装の早期リフォームを決断するためには、メンテナンスが重要になります。メンテナンスはプロによる点検がおすすめです。では、メンテナンスはどのような頻度で行うべきでしょうか。

・メンテナンスの目安も約10年程度
外壁塗装の耐用年数は、冒頭に触れたように約10年程度です。10年よりも長持ちする塗料は多いですが、台風などの自然災害の影響や、紫外線の影響によりダメージが早く進行することもあります。

そこで、10年を目安にまずはプロによるメンテナンスを受けてください。早期に補修箇所を見つけると、住まい全体の塗装工事ではなく、一部の補修のみで済むケースもあります。

また、10年程度を迎えると、日当たりの良い箇所はコーキングも劣化していることが多いため、メンテナンスを経てリフォームを検討するようにしましょう。

・無料点検や見積もりも可能
外壁塗装に関して疑問や不安がある場合、一度専門家である業者に質問してみたいと感じる人もいるでしょう。実際の塗装工事に発展すると、費用が発生しますが、多くの業者は無料点検や相談を承っています。

現地調査についても気軽に受けているところが多いため、まずは気楽に相談をしてみてはいかがでしょうか。特に自然災害の直後は外壁塗装に大きなダメージが発生していることがあります。

ダメージの早期発見のためにも、メンテナンスは業者を活用して、相談を重ねましょう。

 

外壁塗装と同時に屋根塗装も検討を

外壁塗装の塗料は屋根塗装にも使用されていることが多く、耐用年数も同等です。しかし、屋根塗装は紫外線の影響を外壁塗装よりも受けやすく、劣化が早いケースが散見されます。

屋根塗装も劣化を放置しておくと、住まいに雨漏りなどの悪影響を与えるため、早期の再塗装がおすすめです。

 

まとめ

この記事では、外壁塗装の耐用年数について、注意点や放置の危険性なども踏まえながら、詳しく解説を行いました。外壁塗装はおおよそ10年を一区切りに、ダメージが進行します。

早めにメンテナンスを行うことで、小さな補修で終えられるケースもあるため、まずは気軽に相談することがおすすめです。